市長候補3名 公開質問状 結果

2025年1月11日 15時 公開
2025年1月11日 19時 追記
2025年1月13日 18時 追記

市民団体とりどりでは十和田市長選挙および青森県の共生条例のパブリックコメントにむけて、2025年1月9日回答必着にて公開質問状を2024年12月31日着で送付しました。

対象は十和田市の市長候補3名(桜田氏、西村氏、畑中氏※50音順)と市議会議員21名。市長候補の他3名(加藤氏、沢橋氏、庄子氏※50音順)はご住所をお調べできず、発送できませんでした。

(2025年1月13日 18時 追記)↓
未送付候補、3名の皆様も「info@toridori.official.jp」までご連絡いただければ、質問状送付・回答の追加掲載をしたいと、わたしたちは考えています。
(追記終わり)

内容は(仮称)惣辺奥瀬風力発電事業および、青森県の共生条例におけるゾーニング設定についてです。設問は計画の全体像や事業者の対応をどう認識しているのか、小山田市長の発言やゾーニングマップへの見解といった全10問です。


こちらのページでは市長候補3名の結果をまとめます。市議の結果は、数日以内にアップいたします。

わたしたちは1月19日に投開票が行われる十和田市長選挙の投票の際の判断に、活用してほしいと考えています。

ページの最下部に、発送した公開質問上の原本を掲載しています。

回答状況

畑中ひろゆき氏 2024年12月31 WEBフォーム+メール 補足資料あり

桜田ゆりこ氏 2025年1月4日 消印の郵送

西村まさひろ氏 2025年1月11日12時時点でも WEB・郵送ともに回答なし

公開質問状は12月30日に速達で送付しておりますので、12月31日にはポストに投函されています。
返送用封筒には当団体負担で、切手を事前に貼っておりますので、回答者の金銭負担はございません。
このため、すべて無回答の場合でもその旨をご返送いただくようにお願いしております。

西村氏については到着していない可能性も踏まえた確認として、リーフレットおよびWEBサイトにありました「西村まさひろ事務所」の電話番号0176-24-2541に1月10日~1月11日にかけて時間をあけて6回お電話をしましたが、呼び出しても不通でした。今後もし回答があれば随時更新いたします。

(2025年1月11日 19時追記)↓

1月11日 正午ごろ 西村氏を支援されている山田洋子市議に回答なしでアップする旨を念の為お伝えしたところ、同日19時ごろにお電話で下記の状況をご報告いただきました。

・WEBサイトやリーフレットの住所および電話番号は西村氏の後援会事務所のもので間違いない。
・後援会から西村氏へ公開質問状がわたっていなかった。
・西村氏は公開質問状を見ていない。
・西村氏が見ていれば、回答する意思はあった。
・現時点では回答できない。(時間がないこと、明日には告示されてしまうことが理由)
・西村氏は回答できなかったことを申し訳なく思っている。
・選挙の結果次第だが、選挙後に回答することも可能。

(追記終わり)

以降の氏名順序は回答があった日付順としています。画像は各候補のWEBサイトより転載しました。

質問1:
計画地に隣接する奥入瀬渓流、十和田八幡平国立公園およびその周辺地域についてどのようなイメージを持たれていますか?当てはまるものすべてにチェックしてください。

畑中ひろゆき氏桜田ゆりこ氏西村まさひろ氏
貴重な生態系が息づいている。回答なし
景観が素晴らしい。回答なし
観光地として価値がある。回答なし
全国的に見ても、貴重な場所だ。回答なし
国際的に評価されている場所だ。回答なし
移住者にとっても魅力の一つになっている。回答なし
牧場となっていて更に開発しても問題ない。回答なし
特に思い入れはない。回答なし
その他回答なし

質問2:
大型風車33基が建設された場合、質問1のイメージに影響があると思われますか?

畑中ひろゆき氏桜田ゆりこ氏西村まさひろ氏
影響がある影響がある回答なし
(理由)(理由)(理由)
補足資料にて説明全く影響がない訳ではないが、段階的に配慮されてきていると思う回答なし

質問3:
(仮称)惣辺奥瀬風力発電事業の計画があることを、市民・住民の何%が知っているとお考えですか?近いと思うものにチェックしてください。

畑中ひろゆき氏桜田ゆりこ氏西村まさひろ氏
90%回答なし
70%回答なし
50%回答なし
30%回答なし
10%回答なし

質問4:
上記の認知度で十分だと思いますか?

畑中ひろゆき氏桜田ゆりこ氏西村まさひろ氏
いいえいいえ回答なし
(理由)(理由)(理由)
補足資料にて説明認知度についてははっきりわからないが、興味をもっていない人が多いのは事実だと思う回答なし

質問5:
事業者である日本風力開発株式会社についてお聞きします。下記はすべて報道や事業者発表などに基づく事実です。 これらを踏まえて、事業実施後20年間にわたり地域と関わっていく会社としてどのような印象をお持ちでしょうか?

①六ヶ所村風力発電所 1~3号機タワー折損、倒壊事故の発生した。

 (2023年3月17日)

②創業者で前取締役社長が衆議院議員への贈賄の罪で起訴され、容疑を認めた。

 (2023年8月)

③経産省から「発電事業の実施に当たっての法令遵守の対応やコンプライアンス体制等について、中立的かつ客観的な検証等を求める指導」を受けた。

 (2023年10月17日)

④東京の大手建設会社「前田建設工業」の持株会社「インフロニア・ホールディングス」に買収された。

 (2024年1月31日)

⑤令和6年能登半島地震により全30基の風車が停止し、6月の時点でも復旧しておらず、現在も発表がない。(うち1基がブレードの折損があり、原因は不明)

畑中ひろゆき氏桜田ゆりこ氏西村まさひろ氏
信頼が持てない回答なし
惣辺事業とは関係がない回答なし
是々非々で判断するべき回答なし
その他

質問6:
上記のような事業者に関する事実は、市民・住民 に十分に説明されていると思われますか?

畑中ひろゆき氏桜田ゆりこ氏西村まさひろ氏
いいえはい回答なし
(理由)(理由)(理由)
補足資料にて説明説明はされていると思う回答なし

質問7:
計画地に実際に立って、どのように風車が建つか想像したことはありますか?
(惣辺放牧場の南側にある展望所、キャンプ場にある展望台など)

畑中ひろゆき氏桜田ゆりこ氏西村まさひろ氏
はいはい回答なし
(具体的にいつごろ)(具体的にいつごろ)(具体的にいつごろ)
2024年10月頃約2年前くらい回答なし

<過去の議会での質疑に関する質問>

質問8:
仮称)惣辺奥瀬風力発電事業について、過去の議会で質問されたことはありますか?(議員経験のある方のみお答えください)

畑中ひろゆき氏桜田ゆりこ氏西村まさひろ氏
空欄いいえ回答なし
(理由)(理由)(理由)
空欄他の議員が質問したので回答なし

質問9:
第3回十和田市議会(9月10日)での下記の小山田市長の発言をどう評価しますか?考えをお聞かせください。

竹島市議の質問に対して、小山田市長の答弁「(仮称)惣辺奥瀬風力発電事業は、市営放牧場と保安林に計画されており、市営放牧場は牛の放牧に使用しているため、ふさわしくないと考えます。保安林は、県ゾーニング案では原則的に事業計画が認められない保全地域となるため、自然環境や景観等への影響を懸念する声が大きい中、実施に係る住民の合意形成は現時点でハードルが高いと考えています。」
十和田市市議会だより 9月定例会号より抜粋

畑中ひろゆき氏桜田ゆりこ氏西村まさひろ氏
評価する回答なし
どちらかといえば評価する回答なし
どちらかといえば評価しない回答なし
評価しない回答なし
畑中ひろゆき氏桜田ゆりこ氏西村まさひろ氏
(理由)(理由)(理由)
補足資料にて説明それぞれの発言を、私個人が特に評価する立場ではありません回答なし

<県が進めているゾーニング条例に関する質問>

質問10:
県が発表したゾーニングマップ現行案(2024年12月19日公表)において(仮称)惣辺奥瀬風力発電事業予定地に「調整地域」(規制のない、事業実施可能な場所)が設定されています。

その地域でわたしたち市民団体とりどりでは絶滅危惧種の鳥類「クマタカ」の繁殖行動、天然記念物の鳥類「イヌワシ」の可能性のある個体、渡り鳥を確認しています。

このように貴重な野生動物・植物・歴史的文化財が見つかった場合は、どのような対応が必要だと思われますか?当てはまるものにチェックしてください。

<赤:保護地域 橙:保全地域 白:調整地域>

畑中ひろゆき氏桜田ゆりこ氏西村まさひろ氏
事業を実施できない「保護地域」となることが望ましい回答なし
地域合意があれば事業実施可能な「保全地域」となることが望ましい回答なし
十和田市独自の条例を作って保護することがが望ましい回答なし
その他見つかった場合は、さらなる精査をして、どのような地域とあるべきか考える必要がある回答なし

質問は以上です。お忙しいところ、ご協力いただきまして誠にありがとうございました。
その他、伝えきれないことがあれば、自由にお書き下さい。 

畑中ひろゆき氏 


後程、貴団体のメールアドレス宛に補足資料をお送りいたしますので、ご覧いただけますと幸いでございます。

【事業の是非について】

  • 事業に反対の立場です。

(前提条件)

  • 事業者の考え方、行政的なプロセス、現行法律など、これまでの経緯をよく精査する必要があります。
  • また、県において、再生エネルギーのゾーニング条例の検討が進められていますが、その状況も見ながら、市として適切な方向性を打ち出していく必要があると認識しています。

(現段階の立場)

  • 反対という立場です。
  • 10月に、地元の方に案内いただき、現場を見てきました。早朝、雲一つない快晴の中、展望台から見渡せる広大な南八甲田山ろくの、圧倒的な大自然景観に圧倒されました。
  • 十和田湖古道という視点での反対意見、バードストライクを懸念しての反対意見、様々な立場での意見があることは報道等で承知しています。
  • 私は、十和田湖・奥入瀬を、世界から選ばれる観光地にしたいと考えています。
  • 単に美しい景色を見る観光から、自然を理解するアカデミックな観光に広げ、世界中から自然が好きな人が集まる場所にしていきたい。
  • 十和田湖・奥入瀬エリアの私が掲げる将来ビジョン、理念の下に照らし、風力発電は相応しくないという認識です。

(再生エネルギーについて)

  • 再生エネルギーの確保は、日本にとって重要な課題です。基礎自治体である十和田市がこれにどう貢献できるかという視点は重要です。
  • 私は、単に風力発電に反対するだけで良いとは思っていません。
  • 十和田ならではの、十和田に合った再生エネルギーへの取り組みを進めるべきで、その方向性をビジョンとして策定していきたいと考えています。
  • 十和田湖では、昭和18年から、水力発電が行われています。先人たちが隧道を堀り、それが現在も水力発電として稼働しています。
  • また、十和田市は畜産業が盛んだということにも着目し、バイオマス発電を推進できないかなども議論していくテーマだと認識しています。
  • 再生エネルギーは、そういう地域の文化や歴史、産業構造等の背景を踏まえて考えるべき問題です。
  • いずれにしても、再生エネルギー問題について、十和田がどう貢献できるかということについて、十和田モデルの方向性を検討していきたいと思います。

(その他)

  • 市民からのヒアリングする場を設けたり、アンケートを実施するなどはすぐにできる有効な手段と思います。
  • また、専門家や有識者と呼ばれる立場の方々から、第三者的な意見を聞くことも有効と思います。
  • 反対ありき、賛成ありきではなく、事実を一つずつ精査しながら、将来的な十和田市のビジョンに照らした政治判断が必要です。

桜田ゆりこ氏

手書きの回答書類

公開質問状原本